展覧会企画

ニャニャニャニャーン!!
大白木展
町田尚子の面白き絵本の世界

 怖さとユーモア、美しさと不思議さ。絵本作家・画家の町田尚子は、緻密な描写や単純には割り切れない作品の魅力で、2007年のデビュー以降、人気絵本作家として注目されます。「怖い絵本」として刊行された『いるの いないの』や『あずきとぎ』(いずれも岩崎書店)では、「何かがいた」気配や空間の不穏さを描き、大人や子どもを驚かせてきました。そんな町田の絵本に共通しているのは、2009年に家にやってきた猫・白木(しらき:当時推定8歳)の存在です。町田の座右の銘は、「隙あらば猫」。「どんな絵本にも白木をはじめ、猫たちがこっそり描かれている」と話す町田の絵本の中には、ある時は主役、ある時は名脇役として猫たちが登場します。『ネコヅメのよる』『なまえのないねこ』『ねことねこ』など猫が主役の絵本はもちろん、童話や遠野物語、「怖い絵本」シリーズの中にも、猫たちが忍び込み、ユーモラスな姿や猫目線の構図で絵本の世界に奥行きを与えています。現実の生き物や光景を描くことで、実際には存在しない想像の世界を創り出す町田の絵本世界。丁寧に、綿密に描かれた作品からは、絵を描くことの楽しさ、豊かな感情が伝わってきます。
 本展では、デビュー作から最新作14冊の絵本原画や絵画、ラフ、貴重な制作資料のほか、今回のために制作された作品を含め約200点を展示します。町田尚子の面白き世界をたっぷりとお楽しみください。