展覧会企画

マリオ・ジャコメッリ 写真展

【巡回終了】

アドリア海に面したイタリア・マルケ州に生まれ、その詩的で深奥な作風で何世代もの写真家たちに影響を与えたマリオ・ジャコメッリ(1925-2000)。日本では、2008年、東京都写真美術館において初めて本格的に紹介されました。「黒」と「白」とを見事に操り、強烈なハイ・コントラストで「死」と「生」に立ち向かい、孤高の写真表現で現実を抽象した作品群は、多くの人々の心をとらえました。
ジャコメッリは、1枚の写真で何かを語るのではなく、組み合わされた写真群で事物の本質へ迫ろうとしています。本企画では、老人たちの動作を記録した「ホスピス」、農夫たちの暮らしに自己の回帰を求めた「スカンノ」のほか、「神学生たち」、「善き大地」などの代表作を中心に220余点で構成します。
作品相互の関係が響きあうことにより、ジャコメッリ理解の深化をはかり、いまも写真表現の未来を指し示しているジャコメッリの本質を明らかにします。

主催:青幻舎/PARCO/NADiff

会場・会期

東京都写真美術館     
2013年3月23日(土)~5月12日(日)